理解できるように説明することを目標としています。
随時更新します。
◎ 年金とは
☆日本の公的年金制度は、現在働いている世代が払った保険料が高齢者の年金給付に充てられるという「世代間の支え合い」によって成立している制度です。
公的年金には、20歳以上の全国民が加入する国民年金と、会社員や公務員が加入する厚生年金との2種類があります。
厚生年金加入している場合は、国民年金と合わせて2つの年金に加入していることになるので、日本の公的年金制度は「2階建ての構造」と言われています。
公的年金の支給額には「標準世帯の現役時代の手取り収入の5割を下回らないようにする」という、主に厚生年金を対象とする基準があります。これを下回る見通しとなったら、政府は対策を講じなければならないと法律で定められています。
この「手取り収入の5割」をどう捉えるでしょうか?
国際的に見ても、日本の公的年金の所得代替率(現役時代の所得の何割にあたる年金が1人当たりに支給されるかを示す数字)は、すでに経済協力開発機構(OECD)の中では下位グループに入っているそうです。
○ 国民年金とは
国民年金は1961年に始まった「国民皆年金」の呼び声を基に始まった年金制度です。国内に住所を持つ20歳以上60歳未満のすべての人が加入し、一定の受給資格を満たすことで「老齢基礎年金」が受け取れます。
2017年7月末以前においては、25年間の納付期間がなければ国民年金を受給することはできませんでしたが、制度変更により、2017年8月以降は「10年間」の納付期間があれば年金を受け取れるようになりました。
2018年度の国民年金保険料は月額で1万6,340円となっています。
○ 厚生年金とは
☆厚生年金とは、国民年金にプラスアルファの形で年金保険料を納付する、いわば「2階部分」の保険です。
被保険者となるのは、一般企業に勤めるサラリーマンや公務員などとなっています。保険料の納付額は月給の18.3%負担とされ、そのうち半分は会社が負担しています。厚生年金を収めることによって、もらえる年金は「老齢厚生年金」と呼ばれ、老齢基礎年金に上乗せされます。
○ 遺族年金
遺族年金とは、国民年金あるいは厚生年金保険の被保険者が亡くなった場合に、遺族が受け取れる年金のことです。
亡くなった人によって生計を維持していた遺族に対して「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」のどちらかもしくは両方の年金が支給されます。ただし、亡くなった被保険者に25年以上の年金加入期間があることが条件です。
○ 障害年金
○ 免除される場合
障害年金は、病気または怪我によって日常生活や仕事に支障が出るようになった場合に支給される年金です。
障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があります。国民年金の場合は障害基礎年金、厚生年金にも加入していた場合は障害基礎年金に加えて障害厚生年金の支給対象となります。
○ 現状の年金
年金には様々なものありますが、「世代間の支え合い」によって成立するという基本的な制度によって成り立っています。
最近では、「年金制度の崩壊」がささやかれていますが、実際はどうなのでしょうか?
国民年金の財源はその半分が税金によってまかなわれていて、万一、年金保険料だけでは不足するという事態が生じたときは税金で補われることになっています。
厚生労働省の試算によれば、今の若い世代が老後に受け取れる年金額は、納めた額以上になる見込みとのことです。
2018年ベースで計算すると、日本人の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.26歳で、仮にこの年齢まで生存することができれば、年金保険料の支払総額は約784万円(1万6,340円✕12ヵ月✕40年間)で、年金の受給額は男性約1,254万円、女性だと1,735万円となります。
○ マクロ経済スライド
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