ダイナミックレンジ

★ この記事では、ダイナミックレンジについて分かりやすく説明することを
  目標としてます。随時更新します。

◎ ダイナミックレンジ

☆ダイナミックレンジとは、カメラやAV機器、テレビなどの機器が信号の再現能力あらわす単位で、dB(デジベル)を用いて示されます。 再生可能な信号の最大値と最小値の比率を表します。

◎ カメラのダイナミックレンジ

☆カメラのダイナミックレンジは、基本的にイメージセンサの性能によって決まります。
表現できる露光の範囲を示します。

ダイナミックレンジが広い

白飛び、黒つぶれが生じにくくなります。

ダイナミックレンジの狭い

白飛び、黒つぶれが生じやすくなります。

◎ ダイナミックレンジの拡張

☆一般的にダイナミックレンジの広さは、フィルムの時代に比べ、CCD/CMOSイメージセンサの方が狭いと言われてきました。
この課題を解決するために

  • デュアルサンプリング方式
  • 対数圧縮方式
  • 過剰電荷容量蓄積方式

という撮像方法が実用化されました。

○ デュアルサンプリング方式

☆デュアルサンプリング方式とは、長時間蓄積と短時間蓄積を利用した広ダイナミックレンジ撮像方式の1種です。

CCDイメージセンサ

全画素読み出し方式の、CCDイメージセンサにおいて、長時間蓄積と短時間蓄積を利用することで、明るい部分を飽和せず、暗い部分を潰れさせないことが可能です。
水平転送部分を、2並列化しています。
よって、ダイナミックレンジが広い撮像が可能になります。

CMOSイメージセンサ

CCDイメージセンサでの、デュアルサンプリング方式では、電子シャッタを上手く使用した方法が挙げられます。
通常であれば、画素の読み出しが各行1回であるところ、n行目の走査が行われているのと同時に、n-Δ行が追いかけるように2回走査します。
これにより、長時間蓄積のT×(N-Δ)/Nと短時間蓄積のT×Δ/Nの信号が得られます。
列回路を2並列化しています。

信号の合成

これらの、長時間蓄積と短時間蓄積を合成する方法は、いくつも考えられています。
ACE法と言うものでは、取得した画像から被写体の反射率成分と照明成分を分離して、被写体の境界を検出しながら照明成分を圧縮し反射率成分に合成するものです。これにより、コントラストを高く維持しながら、明るさが広い範囲に及ぶ被写体を画像の中で表現することができます。

ただし、この方法は、長時間蓄積と短時間蓄積で時間的なズレがあるので動く被写体に対しては、動いている部分に不都合が生じてしまいます。

○ 対数圧縮方式

☆対数圧縮方式とは、MOSトランジスタのソース・ドレイン間を流れる電流を利用した広ダイナミックレンジ撮像方式の1種です。
光電変換された光電流を対数圧縮された電圧に置き換えます。

○ 過剰電荷容量蓄積方式

☆過剰電荷容量蓄積方式とは、オーバーフローされるはずの電荷を容量に蓄積してフォトダイオードの飽和以上の信号出力を取り出す広ダイナミックレンジ撮像方式の1種です。

◎ 飽和電子数

>画像という分野

画像という分野

画像に関連することを網羅していきます。

ぜひお時間がある方はのぞいてみてください。

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